銅酸化物超伝導の発現機構として磁気的な相互作用が着目されているが、異なる種類の銅酸化物超伝導体の磁気的振るまいに、普遍的な特徴があるかどうか明確ではなかった。今回のパルス中性子散乱実験により、広い周波数領域での磁気励起を精密に観測した結果、そのような普遍的側面が明らかになり、高温超伝導発現に磁気的相互作用が大きく関わっている可能性がさらに高まった。この実験は、金研、ブルックヘブン研究所(米国)およびラザフォー ド研究所(英国)との共同研究として行われた。成果は、Nature (Vol.429 (2004) 534) (6月3日付)に発表された。
山田グループ (放射線金属物理学研究部門)