電子のスピンの向きが完全にそろった強磁性物質でトンネル接合を形成すると、磁場感度の高いセンサやon/off比の大きい磁気抵抗メモリが実現し、ハードディスクや磁気メモリの高密度化につながると考えられています。新候補物質の最右翼である強相関酸化物では期待通りの性能が実現できていませんでしたが、レーザ光を用いた界面磁性の新検出法を駆使して、界面磁性を増強する原子配列のデザインが可能になり、高性能トンネル接合として実証できました。本研究は、産業技術総合研究所・科学技術振興機構・東京大学と共同で実施され、Science誌7月30日号に掲載されました。朝日、日経、日刊工業、日経産業、河北新報(7月30日付)などでも紹介されました。
川崎グループ (超構造薄膜化学研究部門)