結晶材料化学研究部門の宇田 聡教授の研究グループと本学学際科学国際高等研究センターの谷内哲夫教授は、過去200年にわたる「定比化合物」の概念を一新し、あえて欠陥や不純物を結晶に取り込むことにより、育成が容易で定比構造を持つ究極のニオブ酸リチウム単結晶(cs-MgO:LN)の育成に成功しました。本結晶は従来の結晶に比べ均質性、光学特性に優れており、本結晶を用いた波長変換によるレーザー光源は、コンパクトで扱いも簡便であることから、大型ディスプレー用光源や医療、診断、計測用などの純粋緑色光源としての応用が期待できます。本成果は、第57回応用物理学関係連合講演会で報告され、化学工業日報(2010年3月11日付)に紹介されました。
Fig. 1 開発した新規ニオブ酸リチウムの組成
Fig. 2 ニオブ酸リチウム単結晶とその結晶構造