プレスリリース・研究成果

シリコン単結晶の極低温における軟化現象の観測―原子空孔による弾性異常―

2006/07/31

低温物質科学実験室(極低温科学センター)は、新潟大学、富士通、九州大学と共同で、シリコン単結晶が極低温でやわらかくなる現象を超音波法により見つけました。これは結晶中の原子空孔と超音波が誘起する格子の歪との相互作用に起因すると考えられ、大口径不純物制御シリコンウエファー中の原子空孔濃度測定に応用できると期待されています。この成果は今春の日本物理学会、応用物理学会、E-MRS会議(Nice)等で発表され、日刊工業新聞(2/1)、日本経済新聞(4/21)、科学新聞(4/28)等で紹介されました。また、成果の一部はJPSJ(75巻4月号)に論文掲載され、JPSJ On-line (NEWS AND COMMENTS Apr. 10)、日本物理学会誌(7月号)で紹介されました。
無添加FZシリコン単結晶の弾性定数の温度変化と磁場依存性