金属バッファー層を利用した化学リフトオフ法(CLO:Chemical Lift-off Process)による縦型発光ダイオード作製プロセスを開発しました。今回、世界で初めて、このCLOプロセスを用いた青色縦型高輝度発光ダイオード(LED)の作製に成功しました。このような縦型LEDでは、発光に寄与しないn型電極部分を基板側に作製することで発光面積をチップ全面とすることが可能となり、さらには、熱放散に有利な金属基板への張り合わせ技術も用いることが出来るようになるため、高出力発光を行う際に有利です。金属バッファー層上では従来に無い高品質のエピ成長が可能なため、我々の開発したCLO技術により、高輝度の縦型LEDを実現することが可能になりました。更に、この技術は、大量生産に適した高輝度・高出力の青色縦型LEDのプロセスであり、本技術をベースとした高輝度白色LEDへの展開が可能になり、一般固体照明への展開が加速されるものと期待されます。この成果は河北新報(7月6日付)で紹介されました。
発光している青色縦型LEDの拡大像。
八百グループ (電子材料物性学研究部門)