金研の創設者 本多光太郎博士は、科学技術を人々の生活に還元しようとする心と学際的な感覚の持ち主だったと言えるでしょう。金研は仙台にあった商工省の工藝指導所(現産業技術総合研究所 東北センター)と協働し、1933年、KS磁鉄鉱を応用した土産物を製造する会社を設立しました。銀を活かした仙台土産「玉虫塗」で今も知られる老舗です。
それから90年。広く材料分野の共同利用・共同研究拠点として自然科学の発展に寄与してきた金研は、再び学際領域へ大きな挑戦をすることとなりました。
材料科学の知識と技術を人文科学に活かすだけではありません。新知創造学際ハブでは、分野の異なる研究者同士の議論や、材料そのものを通じて、研究者の知的好奇心を満たし、新しいアイデアが湧き起こる広い研究コミュニティの形成を目指します。
既に若い芸術家との共同研究や国内外の多数の研究機関との連携が始まっています。