物質材料科学の分野では、新技術の開発や実験手法の高度化が、研究と表裏一体で進んでいます。考古学、文化財学などの人文科学においても、分析・解析技術は広範囲に活用されていますが、個々の研究ニーズに応じた技術の進化や量子ビームによる非破壊総合分析など、今後に期待されることが多くあります。言い換えれば、先端技術を有する物質材料科学と人文科学が組織的、有機的につながることで、新たな知識領域の地平が見えてきます。
昨年度から金研が7つの学術機関と共同で始めた「人文科学と材料科学が紡ぐ新知創造学際領域の形成」事業では、文理融合に関する学際領域の形成を目指します。このために、材料科学の共同利用・共同研究拠点である金研がハブとなり、従来と異なる機関・コミュニティが連携するシステムを構築していきます。中性子ビームを使った陶磁器、恐竜骨の分析やプロジェクト間連携などが進む本事業にご注目ください!