鉄鋼材料はこれからの未来を支える最も重要な基盤材料です。本部門では、より優れた特性を持つ鉄鋼材料を初めとする構造用金属材料を開発するため、特性を支配する微細組織を加工熱処理や添加元素を最適化することで制御するとともに、その形成過程を先端解析手法を用いて実験・理論両面から解明します。
従来型のバルクとしての構造・組成・粒径等の制御のみならず、結晶界面の構造やサブナノ領域の局所的組成(例えば粒界・界面偏析)など原子レベルでの先進的な組織制御によって、強度と延靱性に優れた新しい構造用金属材料の設計・開発を行っています。微細組織制御の指導原理を確立するために種々の合金における相変態・析出や変形・再結晶の基礎研究を行うと同時に、その知見を生かした加工熱処理を駆使することで超塑性、形状記憶・超弾性などの新しい機能特性の発現を目指します。