研究部共同利用委員会 委員長 杉山和正
平成24 年度の研究部共同研究報告をお届けいたします。本所は平成22 年4月より材料科学分野における世界的な中核的研究拠点として採択され、全国共同利用・共同研究を推進し、材料科学研究を発展させる使命を担っております。
平成24 年度は、東日本大震災からの復旧もほぼ完了し、震災以前の研究環境を取り戻すと同時に、共同利用研究を発展させるために若手研究者に手厚い支援をする新たな試みも開始することができました。これも、ひとえに皆様のあたたかいご支援・ご協力のたまものと感じております。しかしながら、東北地方の真の復興への道のりは依然として厳しい状況です。本所の「真に社会に役立つ新たな材料を創出することによって、文明の発展と人類の幸福に貢献する」という理念のもと、今後もよりいっそう材料科学研究の発展への支援活動を継続してまいります。皆様のご協力・ご支援をお願い致します。
平成24 年度の研究部の共同研究では、国立大学法人77 件（36 大学）、公立大学9 件（3 大学）、私立大学17 件（15 大学）、国立共同利用機関3 件（2 機関）、独立行政法人11 件（4 機関）、高等専門学校2 件（2 高専）、その他3 件（3 機関）の合計で122 件が採択されました。本報告は平成24 年度に行われたこれらの研究部共同研究報告書をまとめたもので、第1 部に重点研究、第2 部にワークショップ開催、第3 部に一般研究報告、第4 部に若手萌芽研究報告、第5 部に研究発表リストを分野別に収録しています。
なお、ここに掲げました研究部共同研究とは別に、量子エネルギー材料科学国際研究センター（67 件）、金属ガラス総合研究センター（101 件）、強磁場超伝導材料研究センター（67 件）および計算材料科学センター（20 件）において共同利用研究が推進されております。それぞれの報告書にも併せて目を通して頂ければ幸いです。