プレスリリース・研究成果

無冷媒型ハイブリッドマグネットの強磁場世界記録(27.5テスラ)達成

  我々は住友重機械工業株式会社( 本社東京 日納義郎社長 )との共同研究により、世界で唯一の無冷媒型ハイブリッドマグネットにより、27.5テスラ( 275000ガウス : 地磁気は約0.5ガウス )の強磁場発生に成功しました。強磁場を発生できるハイブリッドマグネットは、大口径超伝導マグネットの内側に大電力型水冷銅マグネットを配置した組み合わせマグネットです。世界で数カ所に設置されているハイブリッドマグネット用の大口径超伝導マグネットは、その運転に膨大な液体ヘリウムを使用するため時間的な制約が多く一定磁場を長時間保持する実験には支障をきたしていました。これに対して、無冷媒型ハイブリッドマグネットは、超伝導マグネットの運転に一切液体ヘリウムを使用しないため、時間的な制約にとらわれず、強磁場を活用する材料開発が容易となります。東北大学の研究グループは、世界で初めての無冷媒型ハイブリッドマグネットの開発を数年前から始めており、これまでに22.7テスラの磁場発生を実現させていました。今回、この記録を大きく更新させることに成功しました。世界的に非常に独創的な強磁場発生装置であり、特に我が国で精力的に進められている強磁場を用いる産業応用に画期的な新展開が期待できます。成果は日刊工業,化学工業日報,河北新報各紙で報道されたほか、5月31日から東京大学本郷の山上会館で開催される低温工学・超伝導学会で発表されます。
図 Cryogen-free 27.5T hybrid magnet

図 Cryogen-free 27.5T hybrid magnet