プレスリリース・研究成果

放射光X線を用いて高温超伝導物質の電子励起状態の直接観測に成功

2005/08/31

  大型放射光施設(SPring-8)の放射光X線を用いた共鳴非弾性X線散乱法により、ペロブスカイト型酸化物の高温超伝導現象を起こしている電子励起状態の直接観測に成功し、電子が強い相関を持った異常金属状態が超伝導を起こす重要な鍵であることを確認しました。この研究は日本原子力研究所との共同研究です。本成果は、Phys. Rev. Lett.に2つの論文として(5月12日、26日発刊)に掲載され、1つはVirtual Journal of Applications of Superconductivityにも選出されました。また、日刊工業新聞(8月11日付)に紹介されました。

詳細: プレスリリース本文

ディラックコーンにおける電子相関効果

ディラックコーンにおける電子相関効果

図1 銅酸化物高温超伝導体の結晶構造および転移温度の歴史的変遷

前川グループ (金属物性論研究部門)