プレスリリース・研究成果

強相関有機物質が示す金属絶縁体電子相分離状態の実空間画像化に成功

  室温では均一な金属状態を示す強相関有機伝導体κ-(BEDT-TTF)2Cu[N(CN)2]Brが,低温のモット金属絶縁体転移近傍では、数10マイクロメーターの大きさの複雑な島状構造をした金属と絶縁体領域が分離混合しているマクロ相分離状態になる様子を実空間画像化することに成功しました。本研究は、重水素化分子置換により系統的に物性制御された有機物質の合成と、大型放射光施設SPring-8の高輝度,高指向性赤外光を利用し,有機物に特徴的な分子振動の性質を巧みに応用した電子状態の実空間画像化手法の開発によるものです。本研究成果は、(財)高輝度光科学研究センターとの共同研究によるもので、Journal of Physical Society of Japanの8月号に「Papers of Editor's Choice」として掲載されました。また日刊工業新聞(8月12日付)、日経産業新聞(8月15日付)、科学新聞(8月26日付)で紹介されました。
図 金属絶縁体電子相分離状態の実空間画像化

図 金属絶縁体電子相分離状態の実空間画像化