プレスリリース・研究成果

炭素の新しい金属結晶 K4

2009/02/17

  

計算材料学研究部門(川添グループ)は、本学数学科の小谷元子教授、多元研の阿尻教授、及び明治大学の砂田利一教授(東北大学名誉教授)のCRESTチームとして、ダイヤモンドとグラファイトに次ぐ第3の炭素結晶が存在することを、第一原理シミュレーション計算によって示すことに成功しました。この炭素の新結晶はsp2接合していますが、グラファイトとは異なり3次元的に共有結合した構造体です。ダイヤモンドとも異なり、この新物質は金属なため、ドーピングによる安定な超伝導体やナノチューブでは困難だったマクロな電線を構築できる可能性もあることになります。実際の計算は阿尻研究室ポスドク研究員の伊藤昌寛博士が担当しました。2月6日発行の米国物理学会レター誌Physical Review Lettersに掲載され、日経産業新聞、日刊工業新聞、河北新報、東京新聞、等多くの新聞に記事として取り上げられています。

図:ダイヤモンドとグラファイトに次ぐ第3の炭素結晶 K4

酸化亜鉛(ZnO)系紫外発光ダイオード

川添グループ(計算材料学研究部門)