プレスリリース・研究成果

強度100倍に集光するX線結晶レンズの開発に成功 ―複数元素の同時分析も可能―

  

結晶物理学研究部門(中嶋グループ)は、ランダム構造物質学研究部門(林 准教授)及び京都大学と共同で、従来に無い高性能X線装置の実現に繋がるレンズ2種の開発に成功しました。今回開発したレンズは、シリコンやゲルマニウム結晶ウェハーを自由自在に3次元的な形状に加工することを可能にした高温加圧加工法に依るもので、中嶋教授らが世界に先駆けて開発しました。これら新規開発したレンズを用いることにより、一般的なX線装置と比較し、100倍以上の強度のX線を利用することができるようになりました。SPring-8などの大型放射光施設と同等の実験が行えることで、従来不可能であった実験室レベルでのリアルタイムX線測定が現実のものとなり、物質反応中の状態を明らかにすることなどが大きく期待されます。本研究はJST先端計測分析技術・機器開発事業の一環として行われたものです。本研究成果は、応用物理学会速報誌「Appl. Phys. Express」(2010年3月19日)に掲載、第57回応用物理学関係連合講演会で報告され、宮城テレビ(2010年3月30日)、河北新報(2010年4月1日付)、科学新聞(2010年4月23日)などで紹介されました。

ヨハンソン型X線モノクロメーター(左) 及び曲率傾斜結晶(右).

ヨハンソン型X線モノクロメーター(左) 及び曲率傾斜結晶(右).

中嶋グループ(結晶物理学研究部門)
林准教授(ランダム構造物質学研究部門)