プレスリリース・研究成果

有機絶縁体が光誘起相転移を起こす瞬間を捉えることに成功

 低温電子物性学研究部門(佐々木グループ)は、東北大学大学院理学研究科、分子科学研究所と共同で、強く相互作用しあった電子によって電気的に絶縁体になっている有機物質(電荷秩序絶縁体)に光照射することで絶縁体状態を融解、金属化する光誘起相転移現象の最初の瞬間を超高速度の光測定で捉えることに成功しました。本研究成果を発展させることによって光誘起相転移を利用した超高速光スイッチングデバイスの実現が期待できます。本研究は、JSTの戦略的創造研究推進事業、科学研究費補助金新学術領域研究「分子自由度が拓く新物質科学」等の一環として実施されました。本研究成果は米国物理学会発行の英文学術雑誌「Physical Review Letters」(2010年12月10日付)に掲載され、2010年12月3日付け科学新聞で紹介されました。

(a) 電荷秩序絶縁体状態。分子の上に電荷が周期的に固まって動けなくなっている。
(b) 光照射で絶縁体状態が融解して電荷が動きやすくなっている状態。
(c) 分子上の電荷が光照射直後にフェムト秒(10-15秒)の速さで変化する様子 。