プレスリリース・研究成果

テラヘルツ光で電気分極の量子波の観測に成功 -電子型有機誘電体における新しい準粒子の発見と光増殖効果-

2013/02/25

 東北大学大学院理学研究科の岩井伸一郎教授、石原純夫教授、東北大学金属材料研究所の佐々木孝彦教授、独立行政法人 情報通信研究機構 未来ICT研究所の齋藤伸吾主任研究員(当時)、寶(ほう)迫(さこ)巌(いわお)所長らの研究グループは、有機分子でできた誘電体において電気分極の集団が波として伝わる新しい粒子(準粒子)を発見しました。さらに、10兆分の1秒(100フェムト秒)という極めて短い時間幅の光パルスを用いて、この準粒子を増殖させることに成功しました。この結果は、今後、光の照射によって通常の絶縁体を強誘電体に変えること(光誘起強誘電性)や誘電性と磁性の同時制御(オプトマルチフェロイクス)などへの展開が期待されます。
( 詳細は本学HP:http://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20130208_01.pdf [PDF:1.71MB])