プレスリリース・研究成果

ウラン化合物の磁場誘起超伝導の謎に迫る

 東北大学金属材料研究所の青木大教授、CEA-Grenoble(フランス原子力庁)のAlexandre Pourret研究員らの研究グループは、CNRS(フランス国立科学研究センター)と共同で、強磁性超伝導体URhGeの磁場誘起(リエントラント)超伝導とフェルミ面の不安定性および強磁性ゆらぎの関係を解明しました。
 純良単結晶を用いて、物質の状態密度の変化に敏感な熱電能を極低温・強磁場の極限環境下で測定することにより、磁場誘起超伝導近傍で(1)強磁性が通常の2次転移から1次転移に切り替わること、(2)それに伴ってフェルミ面が顕著な変貌を遂げることが分かりました。フェルミ面の不安定性と超伝導の関係を明らかにした今回の研究成果は、セリウム化合物の重い電子系超伝導体や高温超伝導体の超伝導発現機構解明にもつながるものと考えられます。

 本成果は、米国科学誌「Physical Review Letters」に、2016年7月22日オンライン公開されました。

 詳細: Physical Review Letters ホームページ [DOI:10.1103/PhysRevLett.117.046401]

 

左図:熱電能測定により決定されたURhGeの相図と三重臨界点(TCP)。右図:強磁場で観測された量子振動現象。