プレスリリース・研究成果

酸化物の量子ホール効果を実現

2007/01/31

当研究室では透明半導体である酸化亜鉛の薄膜結晶品質を向上することで紫外発光ダイオードや透明薄膜トランジスタの開発を行ってきました。今回高品質な酸化亜鉛薄膜界面に分極効果を利用して高移動度の2次元電子ガスを形成する技術を開発し、酸化物における量子ホール効果の観測に世界で初めて成功しました。この成果は、透明薄膜トランジスタの高性能化を可能にし、「透明エレクトロニクス」の実現に道を拓くものです。本研究は、本学電気通信研究所と科学技術振興機構との共同研究です。研究成果は、米科学雑誌Scienceへの掲載に先立ち、電子版で公開(米国東部時間1月25日)されたほか、河北新報、日経産業新聞、日刊工業新聞の各紙、NHK、仙台放送、宮城テレビのニュース(1月26日)で紹介されました。
酸化亜鉛量子ホール素子の光学顕微鏡写真(背景) と磁場中を伝導する2次元電子の様子。

酸化亜鉛量子ホール素子の光学顕微鏡写真(背景)と磁場中を伝導する2次元電子の様子。

川崎グループ (超構造薄膜化学研究部門)