プレスリリース・研究成果

金属ガラス部品低コスト・量産化へ新しい製法

弘前大学・理工学部の古屋泰文教授と本所の木村久道准教授、井上明久 Distinguished IMR Fellow / プロジェクトリーダー(現、東北大学総長)は、高機能新素材として注目されていますバルク金属ガラスの部材・製品化に向けて、低コスト化・高速量産化を可能とする“急冷遠心鋳造プロセス法”の開発・実証試験に成功しました。高速回転(毎秒50回転)する銅鋳型内にジルコニウム(Zr)系および鉄(Fe)系組成の金属ガラス溶湯を滴下、重力の80倍の遠心力による加圧下で瞬時に急速冷却凝固させ、一工程で最終寸法・形状(ニアネットシェイプ)のパイプ、精密凹凸部品(ネジ、ギア)、生体医療材料(人工歯根)などを製造しました。この革新的金属ガラス部品製造法では、高速回転中の加圧鋳造と急冷凝固の両面効果により、従来法に較べて、ガラス組成の拡大、均質化、内部欠陥低減、二次加工・成形時の変質が抑制でき、さらに自動化もしやすい特長があるので大幅(1/3~1/50)なコストダウン、量産化が可能になります。既存材料との競争で、低コスト化がもっとも大きなネックとなっているバルク金属ガラスの製品実用化に向けてのひとつの突破口として注目されます。その成果は3月28日に日本金属学会2007年春期大会(千葉工大)で発表され、河北新報(3月24日付)、日刊工業新聞(3月27日付)で紹介されました。
急冷遠心鋳造法で作製した金属ガラス製人工歯根。

急冷遠心鋳造法で作製した金属ガラス製人工歯根。