概要
東北大学金属材料研究所の野尻浩之教授らは、32 テスラを超えるパルス磁場下において、後方散乱配置の中性子回折を実施し、電気磁気効果を示すLiFePO4 のスピンフロップ相の基本的な磁気構造を決定しました。さらに、金研の両極性パルス磁場を用いた電気分極測定により、電気磁気結合の全テンソル成分を決定し、磁気構造の低対称成分の全体像を評価することに成功しました。本成果は、磁気構造を直接決定できる強磁場中性子回折と3次元的な磁場反転型電気磁気効果測定を組み合わせた手法の有用性を示す結果です。なお、本研究はGIMRTのCo-Research Visit課題として実施されました。
本研究の成果は、米国物理学会誌「Physical Review B」のEditors' Suggestionに選定され、5月6日(米国時間)にオンライン公開されました。
詳細
- Physical Review B [DOI: https://doi.org/10.1103/PhysRevB.109.174413]