発表のポイント
- 自動車の排ガス装置などに使用される合金触媒の組成変化を、実環境に近い状態下でリアルタイムに観察することに成功。
- 合金触媒の粒子の組成分布が、外部環境に応じて著しく変化する詳細な様子を世界で初めて観測。
- 本結果の知見は高性能な合金触媒の設計に貢献することが期待される。
概要
東北大学金属材料研究所の河口智也助教は、米国Argonne国立研究所Hoydoo You博士、ドイツ電子シンクロトロン研究所(DESY)、ドイツ・Hamburg大学、ロシア・National Research Nuclear大学の研究者との共同研究により、物質透過能と高分解能を両立するX線を用いた、ブラッグコヒーレント回折イメージング法を用いることで、微小粒子内の組成分布とその変化をその場観察することに世界で初めて成功しました。
本分析技術や本研究で明らかとなった知見は、より高性能な合金触媒の設計・開発に貢献すると期待されます。本成果は2019年12月13日に「Physical Review Letters」に掲載されました。
詳細
- プレスリリース本文 [PDF: 669KB]
- Physical Review Letters [DOI: https://doi.org/10.1103/PhysRevLett.123.246001]