プレスリリース・研究成果

自然界で最小の励起エネルギーをもつ原子核状態の人工的生成に成功 -超精密「原子核時計」実現に大きく前進-

2019/09/13

 概要

 岡山大学、産業技術総合研究所(産総研)、理化学研究所、大阪大学、京都大学、東北大学、ウィーン工科大学、高輝度光科学研究センター(JASRI)の共同研究グループは、世界で初めてアイソマー状態を人工的に生成することに成功しました。

 本方法は大型放射光施設(SPring-8)の高輝度X線を用いるもので、放射線の少ないクリーンな環境下でアイソマー状態を自在に生成できるという利点があります。これによりアイソマー状態の研究が進展し、原子核時計の実現に向けて大きく前進するものと期待されます。

 本研究で使用された229Th試料は、共同利用研究として金属材料研究所附属量子エネルギー材料科学国際研究センターアクチノイド元素実験棟で作製されました。

 本研究成果は英国時間 9 月 11 日に英国学術雑誌「Nature」 のオンライン版に掲載されました。

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