プレスリリース・研究成果

超伝導体を利用した新たな環境発電機能を実証

2018/11/29

発表のポイント

  • 第二種超伝導体の性質を利用した環境発電機能を実証した。
  • 試料の温度を一定に保ち、特定の磁場を印加するだけで、環境の“揺らぎ ”から直流電圧が発生する。
  • 微弱な環境揺らぎ からの発電や、微弱信号を検出する素子に応用できる可能性がある。

概要

 東北大学金属材料研究所のヤナ・ルスティコバ氏(大学院博士課程・日本学術振興会特別研究員)、塩見雄毅助教(現 東京大学大学院総合文化研究科・広域科学専攻相関基礎科学系准教授)と横井直人研究員、東京工業大学理学院物理学系の大熊哲教授、東北大学金属材料研究所・材料科学高等研究所の齊藤英治教授(現 東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻教授兼任)らは、第二種超伝導体の渦糸液体状態を利用した新たな環境発電機能を実証しました。

 本成果の詳細は、2018年11月22日に(英国時間)「Nature Communications」でオンライン公開されました。

 詳細1: プレスリリース本文 [PDF: 889KB]

 詳細2: Nature Communications ウェブサイト [https://doi.org/10.1038/s41467-018-07352-1 ]

 

実験に使用した試料と測定セットアップの模式図。

実験に使用した試料と測定セットアップの模式図。ガドリニウムガリウムガーネット(GGG)基板上にYIG単結晶がを成長させた試料に、MoGeをスパッタリング成膜している。MoGe膜上に、電気測定(電流(I)、電圧(V))の電極を作製した。磁場(B)はMoGe膜の面内方向に印加している。