レポート

第94回金属材料研究所夏期講習会を行いました(7/25-26)

2024/07/31

 2024年7月25日(木)、7月26日(金)に第94回金属材料研究所夏期講習会を対面とオンライン併用のハイブリッド形式で開催しました。
 
 本所夏期講習会は100年を超える歴史をもつ講習会ですが、ここ数年間は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、オンライン開催が続いておりました。ですが今年度は情勢の落ち着きと、受講者の皆さんのご希望を受け、1日目に史上初のハイブリッド形式での講義、2日目には5年ぶりの対面実習という充実のラインナップで実施させていただきました。(プログラム詳細はこちら)
 
 内容については、今年度は若手の教授・准教授からなる講師陣から、基礎理論から最先端の研究動向までを丁寧に解説・紹介いただく講義に加え、講義に関連した研究分野に実際に体を動かしながら触れることのできる実習を組み込んだことで、幅広さと深さを兼ね備えた構成だったように感じます。
 
 今回は事前に164件の登録申し込みをいただき、当日は175名の方々にご参加いただきました。内、現地受講者は24名であったものの、質疑応答の際にはオンライン参加者からも活発に質問が寄せられ、非常に有意義な意見交換が行われておりました。また、今回は講義後に意見交換会も実施され、本講習会が目的とする「企業の研究者・技術者と大学の学生・研究者の貴重な意見交換・交流の場の提供」に十二分に沿った結果になったと感じています。
 
 今年でオンライン形式での講習会を始めて早5年となりますが、やはり全国各地の研究者・技術者が一堂に会する場を設けられることは、大変貴重かつ有意義なことであると改めて実感いたしました。開催後にお願いしたアンケートを拝見しますと、講義・実習問わず解説のわかりやすさ・丁寧さに好意的な感想を多くお寄せいただいており、多くの方に満足いただけたように思います。加えて、今回はオンラインでの実習実施の可能性等も見出すことができ、時代とともに進化する金研講習会の姿を垣間見えた部分がございました。金属材料研究所は、夏期講習会における企業研究者や若い学生の皆様との交流を通じて、学問と産業の接点を求めています。皆様からのご意見を参考にしながら、今後も引き続き、社会貢献に少しでも繋がるような講義と実習を行えるように改善して実施を検討して参ります。
 
佐々木孝彦

開会挨拶:所長 佐々木 孝彦

宮本吾郎

講義1:准教授 宮本 吾郎

岡本範彦

講義2:准教授 岡本 範彦

熊谷悠

講義3:教授 熊谷 悠

関剛斎

講義4:教授 関 剛斎

山中謙太

講義5:准教授 山中 謙太

千星 聡

講義6:島根大学教授 千星 聡

実習1

実習1:熱処理による鉄鋼材料の微細組織と機械的特性の制御(古原研)

実習2

実習2:PIV法および粉末インピーダンス測定による積層造形用粉末特性の評価(山中研)

実習3

実習3:ガスアトマイズによる金属粉末の作製と諸特性評価(新素材共同研究開発センター)

実習4

実習4:金属ガラスを作る、測る(加藤研)