レポート

　2023年8月1日（火）に第93回金属材料研究所夏期講習会をオンラインで開催しました。

 

　今年度は、新型コロナウイルス感染症に関しては制限が解除されていましたが、受講者の皆さんの受講の手軽さを重視し、昨年同様にZoomウェビナーを活用した講義（無料配信）を行いました（プログラム詳細は金研夏期講習会ウエブサイトへ）。

 

　本所3名の教授・准教授による基礎から応用、そして最近の研究動向まで網羅した金属材料に関する幅広い内容の講義に加え、千葉晶彦名誉教授と今野豊彦名誉教授による特別講演、さらに現在本所の関わる産学連携プロジェクト「国際・産学連携インヴァースイノベーション材料創出プロジェクト(通称：6研プロジェクト)」についての紹介など、多岐に渡る内容で構成されました。

 

　事前に213件の登録申し込みをいただき、当日は171名の多くの方々にご参加いただきました。このことは、本講習会が目的とする「企業の研究者・技術者と大学の学生・研究者の貴重な意見交換・交流の場の提供」に沿った結果になったと感じています。昨今の情勢のなか、参加者同士の双方向的なコミュニケーションの場を提供することは叶いませんでしたが、オンラインの特性を活かし、全国各地の企業・公的機関関係者が一堂に会する場を設けられたことは、非常に喜ばしい結果でありました。

 

　今年度も過去3年同様、オンライン講義のみの開催としましたが、多くの方々から非常に好意的な感想をお寄せ頂き、主催者側としても喜ばしい限りです。開催後にお願いしたアンケートの中には、充実した講義内容についてのご感想や講演時間の調整、アーカイブ配信の提供といった、多様なご要望がございました。また、オンライン講義（またはハイブリッド型講義）に加え、金研現場での実習の復活に対しても多くの意見を頂きました。金属材料研究所は、夏期講習会における企業研究者や若い学生の皆様との交流を通じて、学問と産業の接点を求めています。皆様からのご意見を参考にしながら、今後も引き続き、社会貢献に少しでも繋がるような講義と実習を行えるように改善して実施を検討して参ります。