レポート

第92回金属材料研究所夏期講習会を行いました(8/2)

2022/08/30

 2022年8月2日(火)に第92回金属材料研究所夏期講習会をオンラインで開催しました。
 
 今年度、新型コロナウィルス感染症の変異株が流行しましたため、、残念ながら対面での講義および実習の実施を断念して、昨年同様講義のみをオンライン形式で開催することと致しました。(プログラム詳細は金研夏期講習会ウエブサイトへ)
 
 本所教授の5名の講義に加えて、産学官連携講演として本学名誉教授の山中一司先生から最先端センサの紹介講演を頂きました。産業応用に資する各種材料の基礎と応用について、鉄鋼の表面硬化処理、金属積層造形技術、半導体材料の一方向凝固、酸化物分散強化合金、と蓄電池という多岐に渡る構成でした。産学官連携講演では、汎用で非常に高感度なセンサの開発経緯とその実用について具体的なお話しを聞くことができました。 
 
 事前の登録申込人数は254名(実際の当日参加者数は207名)に達しました。オンラインでの講義には全国各地から参加可能であるため、多くの方の登録に繋がったと思います。今回の受講生の約5割が民間企業の方々でした。参加者の地域は、東北以外では近畿、関東、中部に広がっており、オンラインの利点が活かされていることを実感しました。
 
 夏期講習会は100年継続しており、本多先生の「産業は学問の道場」とのお考えを継いで、社会貢献活動の一環としての側面も重要視している活動です。今年度は、所内研究者と企業の研究者や学生らとの交流も期待し、新たにオンラインでの異業種交流会を企画しました。あいにく、プログラムスケジュールの都合上、遅い時間帯での開催となったため、異業種交流会への参加者数は多くありませんでしたが、今後もこうした交流の場を大切にしていきたいと考えています。
 
 今年度も過去二年同様、オンライン講義のみの開催となりましたが、全国から多数の方にご参加頂きました。頂戴したアンケートを見ますと、オンライン開催の利点、充実した講義内容、トピックスの幅広さなどのご意見に加えて、適切な開催時間や実習への期待など、多様なご指摘やご要望がありました。金属材料研究所は、夏期講習会における企業研究者や若い学生らとの交流を通じて、学問と産業の接点を求めています。皆様からのご意見を参考にしながら、今後も引き続き、社会貢献に少しでも繋がるような講義と実習を行えるように改善して実施を検討して参ります。
 
 

講義1:教授 古原 忠 

講義2:教授 千葉 晶彦

講義3:教授 藤原 航三

講義4:教授 笠田 竜太

講義5:教授 市坪 哲

産学官連携講演:名誉教授 山中 一司