材料設計研究部

電子材料物性学研究部門

松岡 隆志 写真
教授 松岡 隆志
講師 谷川 智之
助教 花田 貴
助教 窪谷 茂幸

窒化物半導体の結晶成長技術開発と物性制御による革新的省エネルギデバイスの創成

本研究室では、デバイス開発を念頭に、新しい電子材料の研究開発に取り組んでいます。現在取り上げている材料は、青色発光ダイオードに用いられている窒化物半導体です。独自に開発したエピタキシャル成長装置や加工プロセス装置群を駆使し、パワーデバイスや高効率な発光デバイスを開発することで、省エネルギー化による社会貢献を目指しています。

1987年のInGaAlNの提案以来、これまで有機金属気相成長、混和領域の予測、成長用基板の提案、結晶極性による成長様態・物性制御に関する研究を行ってきました。また、InNのバンドギャップが可視域ではなく赤外域にあることを突き止めました。現在、InNの加圧エピタキシャル成長とその通信用レーザ光源への応用、N極性薄膜を用いた光学・電子デバイスの高性能化、および、エキゾチック基板の利用によるデバイスの高性能化を目標としています。

窒化物半導体、エピタキシャル成長、電子デバイス、発光デバイス
N 極性InGaN による全可視光域発光ダイオード

図1:N 極性InGaN による全可視光域発光ダイオード。窒化物半導体 は、図2に示すように極性を有しています。結晶方位を裏返す(極性を変える)ことで結晶成長や素子構造を劇的に変化させられます。従来のGa 極性とは逆のN 極性結晶の成長を実現しました。その高いIn取り込み効率を活用し、従来不可能であった高In 組成成長を可能にし、 全可視光域で発光するLED を実現しました。

GaN の極性

図2:GaN の極性

窒化物半導体エピタキシャル成長用新規基板として提案しているScAlMgO4 結晶。

図3:窒化物半導体エピタキシャル成長用新規基板として提案しているScAlMgO4 結晶。窒化物半導体の基板として一般に用いられているサファイア基板では、その格子定数が窒化物半導体と大きくと異なるため、格子不整による欠陥が発生し、良好な素子特性を望めない。この問題を解決するため、ZnO やScAlMgO4 などの新しい格子整合系基板を提案しています。図に示すScAlMgO4結晶は、c 面に劈開性を有しており、原子レベルで平坦な成長表面を容易に作製できます。さらに、気相成長雰囲気において耐性を有している魅力的な基板です。

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