高温の溶鉱炉、低温の南極、真空と放射線の宇宙空間、高圧の海底…、これらは生身の人間では耐えられない極限の環境です。人類は、極限環境と人間が活動できる環境を隔てる防壁となる新たな材料、すなわち「耐極限環境材料」を創り出し、これらの環境を探索したり利用したりすることを可能としてきました。極限環境は人類のフロンティアであり、耐極限環境材料の発明が人類文明の発展を牽引してきたと言っても過言ではないでしょう。現代のフロンティアのひとつとして、新たなエネルギー源の開発が挙げられます。中でも「核融合炉」は長期間にわたって人類文明を支える基幹エネルギー源として期待されています。しかし、核融合炉における高温・高圧・放射線が重なりあう複合的な極限環境は、その実現に立ちふさがる障壁となっています。本研究室では、核融合炉等の次世代基幹エネルギー源の実現のカギとなる耐極限環境材料の研究開発を進めています。
材料設計研究部
原子力材料工学研究部門
教授笠田 竜太
- 准教授 近藤 創介
- 助教 余 浩
- 助教 荻野 靖之
- 助教 朴 玟河
次世代基幹エネルギー源の扉を拓く耐極限環境材料
核融合炉材料、原子力材料、照射効果、環境効果